高精度マスタークロックを追加したシステムのもとに展開されるサウンドの「魔力」は、ベテランオーディオファイルの間で様々に語り継がれてきました。更に突き抜けた左右の広がりや奥行きに加え、ホールの高さをも感じさせるサウンドステージの立体感。そこに展開される音像の引き締まったフォーカス。手を伸ばせば触れられるような実在感。そして楽器の余韻が消え入る漆黒のベールにさえ感じられる静寂のグラデーション・・・それらはまさに、「音楽をありのままに伝える」オーディオ再生のひとつの到達点であり、至福の感銘です。
2012年、ESOTERICデジタルプレーヤーが持つポテンシャルを高めるという命題のもと、クロックジェネレーターGシリーズは、更なるしなやかな表現力とフレキシビリティーを備え、新しい世代へと生まれ変わります。
G-01は、オーディオ用クロックとして理想的な安定性を誇る高精度ルビジウム発振器(周波数精度:±0.05ppb=±0.00005ppm)を採用。10MHzや22.5792MHzのマスタークロック出力にも対応した次世代のクロックジェネレーターです。
マスタークロックジェネレーター
全てのデジタルオーディオ機器は、クロック回路を搭載し、そこで生成するクロック信号を使って回路を動作させています。マスタークロックジェネレーターは、対応するクロック入力端子を備えたデジタル機器(トランスポート、D/Aコンバーター、スーパーオーディオCDプレーヤーなど)に対して、外部からクロックを供給する発振器です。デジタル機器が内部で生成するクロックよりもさらに高純度なクロック信号を供給することで、音質を向上させます。
心臓部に超高精度なルビジウム発振器を搭載
米国製ルビジウム発振器(周波数精度:±0.05ppb=±0.00005ppm)を採用。クロックジェネレーターの根幹に関わる基本性能を極めて高いものとしています。さらに、音質と安定度を最優先にし、 ESOTERIC専用の品質管理を施した特別仕様とすることで、マスタークロックジェネレーターの最高峰モデルにふさわしい音質を実現しています。
新設計ディスクリート構成クロック出力ドライバー回路
新設計のディスクリート構成クロック出力ドライバー回路を採用。超高速、かつ高度な正確性が要求されるデジタル波形の生成に最適な、高速トランジスターを使ったディスクリート回路は、強力な電源部とともに、オーディオ専用発振器として音質の向上に大きく貢献しています。
余裕の電源供給力を誇る電源部
クロックジェネレーターの基本性能を支える強力な電源部を搭載。3つの電源回路基板、合計15の電源レギュレーターを搭載し、回路ブロックごとに電源を独立させることで、回路ブロック同士の相互干渉を最小とし、各部にクリーンな電源を供給しています。音質の要となる電源トランスは、高効率でハイパワー駆動が可能な大型トロイダル・トランスをメインとし、ディスプレイ表示部にはEIコアトランスを採用した2トランス構成。平滑回路にはコンデンサーを複数組み合わせ、ショットキー・バリア・ダイオードを使うことで高速なデジタル処理にも俊敏に対応し、正確なクロック信号生成に貢献しています。
10MHzクロック、22.5792MHzマスタークロック出力に対応
10MHzクロック(正弦波/矩形波)、および、ESOTERIC独自の『ダイレクト・マスタークロックLINK』に対応した22.5792MHz/24.576MHzマスタークロックの出力が可能です。
A/B/C 3系統の出力端子
A/B/C3系統の出力端子からは100kHz、10MHz(矩形波)、および基本となる周波数系列(44.1kHz/48kHz)の1、2、4、512倍(22.5792MHz/24.576MHz)のクロック信号を出力可能。さらに、周波数拡張モード(EXPモード)によって、8、16、32、64、128、256倍のクロック周波数出力にも対応し、業務用を含む、より幅広い機器へクロック信号を供給できます。それぞれの系統には出力端子を2つずつ設け、最大6台の機器にクロックを供給。A1~C2までの各6端子に対して個別に出力周波数を設定できるほか、接続する機器が1台の場合には、A1端子以外の全ての出力をOFFにすることも可能で、不要な干渉の発生による音質劣化にも配慮した設計となっています。
10MHz正弦波クロック専用出力端子を2系統装備
A/B/C出力端子から矩形波の10MHzクロックを出力できるほか、10MHz正弦波の入力を備えた機器向けに専用の出力端子を2系統装備しています。
External 10MHz / 1pps IN装備
超高精度外部クロックを接続して、10MHzまたは1ppsの基準信号を外部から入力することもできます。入力基準信号をそのままクロック発振のマスターとして使用するモードのほか、新たに「ルビジウム+外部入力」モードを装備。
GPS受信機などを外部入力端子に接続し、「ルビジウム+外部入力」モードを選ぶことで、衛星から受信したより高い中心周波数精度のクロックに内蔵ルビジウムユニットを同期させ、オーディオ機器側に対しては外部GPS受信機内蔵の水晶発振器よりも安定性の高いルビジウム発振をおこなうことができ、高精度GPSシステムのメリットを最大限に活かせます。
ESOTERICオリジナルの金メッキBNC端子装備
確実なコンタクトを実現するESOTERICオリジナルBNC端子を採用。ハイエンドケーブルの取り付けにも余裕を持って対応。
シャーシコンストラクション
発振器は一般的に振動の影響を受けやすいため、シャーシコンストラクションは細心の注意を払って設計。剛性の高い肉厚アルミ製シャーシにより、クロック精度に影響を与える微小振動を極小としています。
美しいラウンドフォルム
フロント、側版、天板とフロントコーナー部に肉厚アルミ材を採用し、ビスを排除した天板とコーナー部のラウンドフォルムは、セパレート型デジタルプレーヤーのデザインを踏襲しており、ESOTERICデジタルプレーヤーと美しく調和します。気品あるショートスクラッチ仕上げのフロントパネルにはESOTERICロゴを彫刻し、デジタル機器動作の全てを司るメインシステムとしての風格を漂わせています。